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独立式 連動式



連動式長前ストレート打ちは、前足側の手(や腕や肩)を前方の標的に当てる連動式ストレート打ちです。
連動式短前ストレート打ちよりも到達距離が長いので「長」としました。
これは、AFS流派の空手で「順突き」と呼ばれている技や、ボクシングで「オースドックス立ちで打つ左ストレート」と呼ばれている技や「サウスポー立ちで打つ右ストレート」と呼ばれている技に相当します。

AFS基本姿勢から、両足接地のまま重心移動せず足と胴の向きを変える純粋に回転性の連動を行なう。
重心移動 回転の中心が重心とは異なるので、若干の重心移動は有る。
足の移動 両足とも中指中足趾節関節の位置を不動に保ちます。
足腰の転向 左足も右足も、中指中足趾節関節の位置を中心に回転させる。
転向中は両足とも足前底と足指のみ接地と成る。
AFS基本姿勢での骨盤の向きは前後方向(y軸)に垂直ではないから、連動式長前ストレート打ちの連動での骨盤の回転量は90度よりも少ない。
腰を上昇させながら膝を伸ばすのが正しいのかもしれないと考えた事もあったが、結局そうしない事に決めた。
後足で床を外に押すのは最後の最後だけにしないと上手く行かない。
途中までは脱力スピード回転イメージ、序盤はスピードも考えない方が良い。
上体よじり 腰に相対的に肩を回転させない。
腰に相対的に肩を回転させると、肩関節の可動範囲を超える動きに成ってしまう危険が生じる。

連動の概略は以下です。(左手や左腕や左肩を敵に当てる場合)
始状態(AFS基本姿勢) 終状態





始状態の座標軸で x座標 y座標 z座標
前脚大腿骨上外端 -0.34スネ -0.18スネ 0.44身長
後脚大腿骨上外端 0.34スネ -0.33スネ 0.45身長


始状態の座標軸で x座標 y座標 z座標
前脚大腿骨上外端 -0.33スネ 0.34スネ 0.45身長
後脚大腿骨上外端 -0.18スネ -0.34スネ 0.44身長









右手・腕の配置は、左手・腕のエッヂ選択によって異なる。

エッヂとして正拳を選択し敵の上段を打つ場合は、 左手を左肩の前に置き、左上腕は脇腹に沿う(肘が肩の真下より少しだけ後ろに位置する)ようにし、左肘は力を入れない範囲内で出来るだけ曲げます。
連動式長前ストレート打ちの始状態では左正拳の位置は、肩よりも少し下です。
アゴを左拳でガードしている状態から打とうとしても、実際には無意識のうちに、まず拳を下に移動してから、その後で打つ動作に入るのが普通だろう。
意識的に敢えて拳をアゴの位置から直線的に標的まで移動させる打ち方をする事は出来るが、威力発生上はそれは最善の動きではない、と体感します。

エッヂとして正拳を選択し敵の中段を打つ場合は、 左上腕をインパクトの瞬間の向きと直交する向きまで引き、左正拳が丁度標的の方に向く角度に肘を曲げます。
この時に、左手首を曲げない(前腕と正拳が直線状に並ぶ)ようにする。

この他に、左肘をほとんど曲げずに左腕をダラリと左肩の真下に垂らす選択も検討してみたい(ストレート前蹴りのやり方)(フリッカー・ジャブ?)。

エッヂとして肘刀・肘頂を選択した場合は、エッヂとして正拳を選択した場合よりも右肘を大きく曲げ、右肘刀を敵に向け右手背槌を顔に着け、左手は拳に握って、その拳でアゴをガードします。

エッヂとして肩前頂を選択した場合は、両手を拳に握って、左拳で下腹をガードすると同時に、右拳でアゴをガードする。

エッヂとして正拳を選択した場合は、独立式縦拳短前ストレート打ちがヒットした瞬間を想定しています。
独立式縦拳長前ストレート打ちや連動式短前ストレート打ちの終状態を始状態として連動式長前ストレート打ちを実行する事も出来ます。
独立式縦拳長前ストレート打ちの終状態を始状態として連動式長前ストレート打ちを実行すれば、独立式縦拳長前ストレート打ちが標的に届かなかった場合とか、独立式縦拳長前ストレート打ちで弾かれ遠退いた標的へ、追撃として連動式長前ストレート打ちを使う事が出来ます。
その場合、独立式縦拳長前ストレート打ちの終状態から一旦少しだけ肘を曲げて貯めを作る事も可能です。
連動式短前ストレート打ちの終状態を始状態として連動式長前ストレート打ちを実行すれば、ワンツー・パンチに成ります。
これを私は基本のワンツー・パンチに決めました。
連動式長前ストレート打ちの終状態はAFS基本姿勢との違いが大きい(体の向きが変わってしまっている)のに対して、連動式短前ストレート打ちの終状態はAFS基本姿勢との違いが小さいし、短前打ちよりも長前打ちの方がリーチが長いので、私は、基本のワンツー・パンチを(1)長前(2)短前とするのではなく(1)短前(2)長前とする事にしました。
(1)長前(2)短前とするよりも(1)短前(2)長前とする方が連続性が良い、短前打ちよりも長前打ちの方がリーチも力学特性も中段を打つのに向いている、したがって(1)上段(2)中段と打つにも(1)上段(2)上段と打つ長伸接続にも(1)短前(2)長前の方が適している、というのが、その理由です。
(1)中の中段(2)中の下段と打つにも(1)短前(2)長前の方が適しています。

エッヂとして肘を選択した場合は、独立式肘刀短前ストレート打ちがヒットした瞬間を想定しています。

単発で実行する場合でも、連動式長前ストレート打ちの崩したやり方として、連動式短前ストレート打ちの終状態を始状態として連動式長前ストレート打ちを実行すれば、ストロークを増やす事が出来ます。
前足側の手による水平 フック打ちを私はしない事にしている、という事情は、こういうやり方を考慮しても変わりません。
連動式短前ストレート打ちの終状態を始状態とすれば前足側の手による水平フック打ちで肩に掛かる負担は減るけれど、負担の減り方が不十分だと思うので、連動式短前ストレート打ちの終状態を始状態としての前足側の手による水平フック打ちも私はしない事にしている、という意味です。
右足カカトを地面から離す。
インパクトの瞬間にも右足のカカトを地面に着けておく、という選択も可能だが、基本としては右足は足前底と足指のみ接地とする。
左足は足裏全面接地です。

右膝の曲げ量は、始状態よりも少ない(違うかも)。

右足首と右膝の曲げ量を加減する事で、体軸を敵に向かって倒すか否か選択できます。
 
上段を打つ時には、体軸を敵に向かって倒せば肩関節に掛かる負担が増大します。
体軸を敵に向かって倒す時には、左膝の曲げ量を始状態よりも少なくしているかもしれない。

以下の枠内の考えは間違いです。
体軸を敵の方に全く倒さず、終状態の胴・足・腰をAFS基本姿勢と同じに保った場合、首のy座標は始状態よりも小さく成り(首が敵から遠ざかり)ます。
始状態では、首が回転中心よりも少し前(敵に近い方)に出ているからです。
首の位置を不動に保って、その点を中心に両肩を回転させるならば、長前ストレート打ちのリーチの方が短前ストレート打ちのリーチよりも大きく成る事は明らかですが、終状態の胴・足・腰をAFS基本姿勢と同じに保った場合は、そうは成らない、という事です。
首の位置を不動に保つためには、体軸を敵に向かって倒す必要が有ります。
体軸を倒さず長前ストレート打ちのリーチを測定した時に短前ストレート打ちと中段分が同じに成ってしまったのを見て、私はこの事情に気付きました。
途中わたしは以上の枠内の様に考えてしまいましたが、この考えは、連動式正拳長前ストレート打ちのエッヂの到達位置の測定を誤ったせいで生じた間違った考えです。
この測定を誤ったのは、短前ストレート打ちでも、長前ストレート打ちでも、体軸を敵に向かって追加で倒さないようにしているつもりでも、つい倒してしまい、それを自覚するのが難しいからです。
測定を誤ってなければ中段分が同じに成ったなら上段分も同じに成るはずです。
また、AFS基本姿勢の鎖骨の右端のy座標と鎖骨の左端のy座標を見れば、鎖骨の中心が連動回転の中心よりも前に出ているなんて事は無い事が分かります。
これら2点が、間違いに気付くキッカケでした。
以下の写真で、白色矢印が指している2つの赤色点のy座標は同じです。


短前打ちよりも長前打ちの方が首のy座標が小さいなんて事は無いのが分かります。

骨盤は前後方向(始状態のy軸)に平行には向いていない。
半身度を上げ過ぎない様に注意する。
終状態の両足の位置と向きは、始状態とは90度だけ異なる向きのAFS基本姿勢の両足の位置と向きです。
そのため、攻撃腕はやや外から内に向かって標的を打つ形に成るので、上体を前傾させて(始状態のx軸の正の向きに倒して)バランスを保つ必要が有る。
その点も、終状態の姿勢はAFS基本姿勢と同じです。

顔は敵の方を向いていなくてもよい。
胴体の前方と敵方の中間ぐらいの向きでよい。

2015年に長前ストレート打ちの練習を始めたばかりの頃には出来ていたのに、2022年に空手の練習を再開した後しばらくすると出来なく成り、1年間ぐらい原因が分からなかったが、2024年02月に以上の点に気付いて意識して修正すると不調から回復しました。
不調の様子は、例えば4連AFS(ストレート×3 + フォアハンド、逆足)2023年01月04日撮影分@液態用コンビネーション@空手の技@動画の再生開始から1分27秒経過した頃の映像で見る事が出来ます。
この動画では、連動の回転量を増やし過ぎて終状態で上体を真半身にしているせいで上体が後傾するなどの不具合が生じています。
回転量を増やし過ぎると、上体が後傾してしまう事以外に、前脚の膝が危険にさらされる、という不具合も生じます。

半身度を上げ過ぎない様にするには顔と肩を残して腰だけ回転させる意識でやるとよい事を、2024年03月24日に思い出しました。
何故2015年には出来ていたのに2023年には出来なく成っていたかと言うと、2015年には足爪先の向きを変えないで打つのが正しいのではないか、という考えから出発していたので、両足爪先の向きを変えながら打つという結論に達した後も動きが自ずと抑制的に成っていたからだろう。

正拳、肘、肩のいずれをエッヂとして選択した場合にも、右拳でアゴをガードする。
エッヂとして肩を選択した場合は、両手の配置は始状態と同じです。

敵の上段に手をぶつける連動式長前ストレート打ちでは、終状態に肩関節の可動範囲を使い切ります。
だから、中段の方が打ち易い。
中段は上段よりも肩から遠いけれど、幸い、連動式長前ストレート打ちは、連動式短前ストレート打ちよりも、リーチが長い。

前足側の手で敵の中段を打つ事には、前足側の手・腕でのガードが無く成る、という弱点が有る。

始状態から終状態まで行く途中の状態でインパクトする事も可能です。
例えば、両足の位置と向きの関係が不動立ち(外八字立ち)の様に成った瞬間にインパクトする、という選択も可能です。
それに加えて、体軸をAFS基本姿勢の角度に保つのか敵に向かって少し倒すのかも自由に選択できます。
したがって、連動式長前ストレート打ちでは、インパクト位置を結構調節できます。
体軸を敵に向かって倒す事によって増やされたリーチは、過負荷によって達成されたリーチだ、と考える事にします。
インパクトを早める場合は、それに合わせて肘を伸ばすタイミングも早める必要が有る。
インパクトの瞬間に肘が曲がり過ぎているのはNGです。

体軸を敵に向かって追加で倒す(体軸の傾きを増加させる)事によって、リーチ(到達距離)を増やせば、重心が前に移動するので、攻撃腕を敵につかまれて引っ張られた場合に危険です。
しかし、自分の攻撃が命中した場合には、標的から受ける反作用を計算に入れると、重心が前に移動している方が好都合です。
実際には、ボクシングの試合などでの連動式長前ストレート打ちのクリーン・ヒットの瞬間には打者は体軸を敵に向かって追加で倒している場合がほとんどです。
これは、敵が回避運動をするせいで、打者が予定していたインパクト位置で予定通りにインパクトする事なんて実際にはほとんど無理だからです。
反撃が怖くて出来るだけ敵に近寄りたくない、というヘッピリゴシ心理が原因である場合も有るでしょう。
これは、BFSに比べてAFSが技として実戦で不利な点です。

連動式長前ストレート打ちの力学はテコです(着想:26日@2015年04月@日記)。
下図で、AがA'まで、BがB'まで回転で移動すると仮定すると、回転の中心は、[AとA'を結ぶ線分の垂直二等分線]と[BとB'を結ぶ線分の垂直二等分線]の交点です。
計算すると、交点の座標は(x, y) = (0.07スネ, 0.08スネ) である事が分かりました。
この回転中心は (Cからの距離)≒(C'からの距離) である事が図から分かるので、左肩がCからC'まで移動するのも同じ点を中心とする回転だろう、と推測されます。
そう考えるためには、回転半径と移動距離の比が、左肩と大腿骨上外端で同じでなければいけませんが、正確にそう成っていなくても、骨盤と左肩は同一の回転に乗せられて運搬される、という描像が、漫画としては成り立つだろう。

この事は、以下のテコが働いている事を意味します。

右足が床を蹴り、右足が床から反作用を受け、その反作用を右脚が伝達し、右大腿骨が骨盤の右端B'に力Fを加える。
したがって、この力Fは、本質的には、右足で床を外に蹴る事によってもたらされます。
足で床を蹴る=大腿骨で骨盤を蹴る。
回転の中心を支点とし、B'を力点とし、左肩C'を作用点とするテコが機能します。
このテコを上図では茶色の三角形(バールの様な物)で表しています。
C'の方がB'よりも支点からの距離が近いので、F'はFよりも大きく成ります。
F'がFよりも大きく成る理由は、テコだけでなく、Fは回転半径にほぼ垂直だがF'は回転半径に垂直でない事です。
腕の筋力で物を押す時には肘が伸び切る直前に最も大きな力を出せるのと同様の理由で、作用点と支点を結ぶ茶色線(回転半径)がF'と平行に近く成った時に、F'は特に大きく成ります。
これは、肩関節をもうひとつの肘関節の様に使う、という意味です。
ただし、これらで力が大きく成るのは、自動車で言うと登坂ギアを使う事に相当するので、力が大きく成った分だけスピードは低下します。
しかし、ヘッドスピードは、肘を伸ばす運動で補う事が出来るので、それでも不足しないでしょう。
ここまでの事を総合して私は、連動式長前ストレート打ちに「滑車打ち」という異名を与えたい(命名2024年03月16日宇田雄一)。


バールの様な物でコジる様に打つ、とも言えます。
私にノーベル空手賞を下さい。
計算してみると、骨盤の回転角は約65度であるのに対し、左肩の回転角は約45度でした。
また、A, A', B, B'から回転中心までの距離は全て等しい(そう仮定したから)のに対して、CとC'では回転中心までの距離が少し違いました。
左肩の回転角の方が骨盤の回転角よりも小さい事は、その分だけテコが強化される事を示唆します。
CとC'で回転中心までの距離が違う事は、回転描像が不正確である事を意味します。
しかし、Cの位置とC'の位置も実測に基づいているので、CとC'で回転中心までの距離が違う様に見えるのは測定誤差のせいであって、本当はCとC'で回転中心までの距離が同じだ、という可能性も残されています。
実測値では、(骨盤端と回転中心の距離) ≒ 1.3×(左肩と回転中心の距離).
この事と、65度÷45度≒1.4 である事を考え合わせれば、65度と45度の食い違いが何らかのテコのせいだとすると、F'が回転半径に垂直な場合でも F'≒1.3×1.4F≒1.8F ぐらいに成ります。

到達時間(起動からインパクトまでの時間) 上段 0.32秒
中の中段
中の下段
周期(起動から始状態に戻るまでの時間) 上段 0.66秒
中の中段
中の下段

リーチについて、実測によって以下の結果を得ました。
エッヂ 正拳 肘頂 肩前頂
標的と成る敵の身体部位 アゴ みぞおち 肋骨前足側下端 下腹 前足側
上腕
天突
(胸骨)
前面 側面 前部 側面
高さ(z座標) 0.77身長 0.78身長 0.59身長 0.56身長 0.54身長 0.46身長 0.69身長 0.72身長
エッヂの到達位置のx座標 0 0 0 -0.21スネ 0 0 0.01スネ 0.00スネ
エッヂの到達位置のy座標 1.44スネ 1.44スネ 1.38スネ 1.28スネ 1.26スネ 1.12スネ 0.78スネ 0.36スネ
標的の最適位置のy座標 1.38スネ 1.38スネ 1.28スネ 1.18スネ 1.20スネ 1.02スネ 0.72スネ 0.30スネ
標的の最適位置の方位角 0 0 0 -10度 0 0 0 0
前線間距離 敵=AFS基本姿勢 0.38スネ - 0.12スネ -0.11スネ - -0.20スネ -0.23スネ -0.81スネ
敵=AFS真半身姿勢 - 0.06スネ - - -0.12スネ - -0.39スネ -
「スネ」は長さの尺度@デザイン方法論で定義されています。
「座標」「方位角」「前線間距離」の定義はAFS基本姿勢@AFS用@液態用@姿勢に書かれています。
技をシュバッと勢い良く実行して途中の最大値を測定するのではなく終状態で静止したままに成り測定しました(無勢測定)。
終状態の足・腰・胴をAFS基本姿勢と同じにする場合について、測定しました(追加で傾けてリーチを伸ばす事はしなかった)。
標的の最適位置としては、身体の表面の該当箇所の位置を表示しています。
標的の最適位置の数値が表すのは、エッヂが到達すべき身体内部の弱点の位置ではありません。
身体の表面の該当箇所が標的の最適位置の数値の位置にあればエッヂが身体内部の弱点に到達する、という意味です。
標的がアゴや肋骨といった硬部であれば、(標的の最適位置のy座標) = (エッヂの到達位置のy座標) - 0.06スネ(0.50コブシ)、
標的が胴腹の無肋骨部分のような軟部であれば、(標的の最適位置のy座標) = (エッヂの到達位置のy座標) - 0.10スネ(0.80コブシ)、
と判断しました。
「コブシ」は長さの尺度@デザイン方法論で定義されています。
肋骨前足側下端前部は軟部、肋骨前足側下端側面は硬部だ、としました。
敵の肋骨前足側下端前部を正拳で打つ場合の測定結果は、敵がAFS基本姿勢で、敵の前足=右足だが自分の前足=左足であるか、または敵の前足=左足だが自分の前足=右足で、かつ、敵のy軸と自分のy軸が重なっている場合についてです。
アゴと肋骨前足側下端を打つ場合については、敵がAFS基本姿勢の場合は前面や前部を打ち、敵がAFS真半身姿勢の場合は側面を打つ場合を想定しました。
エッヂ=正拳で、敵がAFS真半身姿勢の場合は、敵の前足=左足の場合と敵の前足=右足の場合を一括して扱うために標的位置は自分の座標系でx=0だとしました。
これは、敵のy軸と自分のy軸が重なっていない状況です。
本当は敵のy軸と自分のy軸が重なっている場合を測定したかったが、それでは、敵の前足が左足の場合と右足の場合の両方を別々に測定する事に成り表の列数が増えてしまうので、それはしませんでした。
AFS基本姿勢よりもAFS真半身姿勢の方が少し腰が低いせいで、連動式肘頂長前ストレート打ちの肘頂の高さはAFS真半身姿勢の敵の肩の高さに成ってしまうので、AFS真半身姿勢の敵の前足側上腕を肘頂で打つ場合としては、前足側肩側面を打つ場合を考えました。
肋骨前足側下端を打つ場合、前線間距離<0だから、敵もAFS基本姿勢なら、敵の前足を自分が踏んで打つ必要が有る事が分かります。
1スネは靴の表記サイズの約2倍だから、0.11スネは靴の表記サイズの約0.22倍(22%)です。
自分の足で調べてみると、敵の前足の指部分だけを踏んで打つ事に成るのが分かりました。
敵がAFS真半身姿勢なら、前線間距離<0でも、敵の前足と自分の前足はぶつかりません。
また、肋骨前足側下端前部を打つ場合、標的の位置としてx<0を考えているので、連動回転を最後までやってしまうと肩関節に無理な力が掛かるので、連動回転の途中でインパクトする場合を測定しました。
短前打ちとのリーチ差があまり大きくないのは、そのせいです。
独立式縦正拳長ストレート打ちで敵のノドを打つ場合よりも連動式正拳長前ストレート打ちで敵のアゴを打つ場合の方が前線間距離が約0.55スネも大きいので、連動式正拳長前ストレート打ちで敵のアゴを打とうとしたが敵が近寄り過ぎて打てなく成った時には、即座に独立式縦正拳長ストレート打ちに切り替えて敵のノドを打てばよい。
連動式正拳長前ストレート打ちのリーチは、連動式正拳短前ストレート打ちのリーチよりも、0.14~0.16スネ(≒1.1~1.3コブシ)だけ長い事が分かる。
連動式正拳短前ストレート打ちで敵のアゴを打つ場合と連動式正拳長前ストレート打ちで敵のみぞおちを打つ場合で前線間距離がもし同じならば、同じ足位置から両方を打つ事が出来ますが、実際には前線間距離は少し違うようです。
しかし違いは、過負荷でリーチを工面したり、最大でない威力で妥協したりで対処できる範囲内だろう。
みぞおちの代わりに肋骨前足側下端前部を同じ足位置で打つのは無理のようです。
連動式正拳短前ストレート打ちで敵の肋骨前足側下端前部を打つ場合と連動式正拳長前ストレート打ちで敵の下腹を打つ場合の前線間距離が大体同じなので、これら両者は同じ足位置で打つ事が出来るようです。
独立式縦正拳長ストレート打ちで敵のノドを打つ場合の前線間距離もこれらと大体同じなので、(1)独立式縦正拳長ストレート打ちでノド(2)連動式正拳短前ストレート打ちで肋骨前足側下端前部(3)連動式正拳長前ストレート打ちで下腹、という3連打を同じ足位置で実行できる事に成る。
独立式縦拳ストレート打ちでは、インパクトの瞬間に肘が伸び切っていなくてもよいので、ノドの代わりに鼻を打つのでもよいかもしれない。

連動式長前ストレート打ちに向いているエッヂは、
連動式短前ストレート打ちに向いているエッヂと同じです。



日時 場所 大会 当事者(名前/体重) 防具 ラウンド タイミング エッヂ 被撃部位 入射角度 直前事・
被撃姿勢
注釈
攻撃者 被撃者
クリーン・ヒット K.O.
クリーン・ヒット 有効
クリーン・ヒット 無効
空振り

考えがまとまる前は、私は次の様に考えていた。
---
AFS基本姿勢から後足の方に90度転身し、だまし舟の様に、前足が後足に、後足が前足に役割を変えて、その状態で真横に短前ストレート打ちをする、というイメージ。
後足の向きを変えなければ、極めの瞬間(終状態)はサンチン立ちかナイハンチ立ちに成る事が分かった。
これをサンチン立ちやナイハンチ立ちの本当の用法だと解釈する考える方は非常に魅力的だ。
後足の向きを変えると次の攻撃に繋げ難いので、後足の向きは変えず極めの瞬間にサンチン立ちを意識する事にした。
短前ストレート打ちで、前足の爪先を外に向けると体が流れるから向けるな、という事が言われるが、この観点から言っても、長前ストレート打ちでは後足の向きを変えない方が正しいだろう。
前足の向きの変更はカカトを浮かせて行ない、後足は常時ベタ足で全面接地とする。
短前ストレート打ちでは前足は全面接地で不動、後足はカカトを浮かせてひねるのだから、
[長前ストレート打ちの前足を後足とし、長前ストレート打ちの後足を前足とする真横への短前ストレート打ち]=[長前ストレート打ち]
という図式は、その点でも成り立っている。

---
私が最終的に採用した方法(本項の枠の外で説明されている方法)は動作実感が極めて良好だが、ナイハンチ立ち方式や真横への短前ストレート打ち方式では、どこかヤセガマンな感じがした。


AFS@基本技@活動報告

正拳ストレート打ち(サンドバッグ)2022年04月03日撮影分@空手の技@動画



最終更新2024年04月08日