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技の実行中に姿勢が変化するストレート打ちを「連動式」と呼ぶ事にした。 つまり、手・腕の動きが胴・脚・足の動きと連動しているストレート打ちが連動式です。 2024年03月23日までは、「連動式」を「有フレキシング」と書いていました。 「フレキシング」という言葉を私は高岡英夫さんの著書で初めて知りました。 フレキシングという言葉の正確な定義を私は知りませんが、語源で判断すると、フレキシングだと言われるためには上体よじりが含まれている必要が有りそうだし、インターネットで「フレキシング」を検索してもダンスの事しか出て来ないので、私は「フレキシング」という言葉を使うのをやめました。 別の意味に誤解されるのが嫌だし、連動式ストレート打ちの中には、上体よじりを伴わない物も有るからです。 「フレキシング」よりも「連動式」の方が文字数が少ない事も理由です。 連動式ストレート打ちの中で最も代表的な技は、連動式正拳短前ストレート打ちです。 この技は、空手では「正拳逆突き」と呼ばれています。 空手で「正拳順突き」と呼ばれている技は、連動式長前ストレート打ちです。 連動式長前ストレート打ちよりも連動式短前ストレート打ちの方が代表的だし、使用頻度も高いのに、連動式短前ストレート打ちが「逆」で、連動式長前ストレート打ちが「順」なのは何故か、私は知りません。 おそらく、「逆突き」とか「順突き」という言葉は本来は、足を止めて実行するAFSの名称ではなく、踏み込みを伴うBFSの名称だったのではないか、と想像しますが、それはともかくとして、私は前々からこの「順」とか「逆」という表現に引っ掛かりを感じていたので、「順」「逆」の代わりに「長前」「短前」という言葉を使う事にしました。 連動式短前ストレート打ちは「閉ストレート打ち」、連動式長前ストレート打ちは「開ストレート打ち」という言葉で表そうかとも思いましたが、先に作ってしまった「長前蹴り」「短前蹴り」という言葉に合わせるべきだ、と判断しました。 空手の伝統的な連動式正拳ストレート打ちでは当てる拳の手の甲が床に平行で下を向いた状態から床に平行で上を向いた状態まで前腕を180度ひねるが、私の連動式正拳ストレート打ちでは、短前打ちでも、長前打ちでも、当てる拳の手の甲が床に垂直で外を向いた状態から床に平行で上を向いた状態まで前腕を90度だけひねる方式を採用しています。 ただし、これを練習する前に、空手の伝統的な前腕を180度ひねるパンチの練習を十分にやっておいた方が良いかもしれない。
上腕が体側より後ろに有る時には拳は覆拳の向き、上腕が床に垂直に成った瞬間に拳は縦拳の向き、上腕が前方に水平に上がっている時には拳は正拳の向き、という事だろう。 伝統的な空手では、始状態で上腕が体側より後ろにあるから動作を覆拳から始める、私のデザイン例では、始状態で上腕が体側に沿っているから動作を縦拳から始める、という風に理解できる。 連動式短前ストレート打ち、連動式長前ストレート打ち、および連動式横ストレート打ちで肘刀を標的に当てる場合は、標的と接触した瞬間の上腕の向きと捩れ角が正拳ストレート打ちにおけるのと同じに成ります。 したがって、前腕は鉛直向きではなくほぼ鉛直面内で少し内側に倒れた向きに成ります。 まず正拳ストレート打ちの極めの形を作り、その状態から前腕だけを屈すれば連動式肘刀ストレート打ちの極めの形に成ります。 極めの形における前腕の捩れ角は、敵に背腕ではなく腕刀を向ける角度です。 腕の動きは、前腕を平行移動する感じです。 連動式肘刀ストレート打ちは、アゴの高さの標的を打つ事も出来ます。 敵の鎖骨を狙うには、この連動式肘刀ストレート打ちが向いているだろう。 連動式肘刀ストレート打ちで鎖骨打ちをする場合は、前腕をほんの少しだけ敵の方へ倒し(=肘関節を鈍角に曲げ)、包丁や日本刀で押し切るニュアンスを出すのが良いだろう。 しかし、鎖骨は水平ではなく途中で曲がっているので、この技では鎖骨に当てにくい、という問題も有る。 連動式ストレート打ちは、手や腕をアダプターないしグローブとして肩に被せた状態で標的に肩をぶつける技だ、というロールシャッハで私は認識しています。 したがって、連動式ストレート打ちの本質は、エッヂとして肩を選択した場合の連動式ストレート打ちです。 威力の見積もりでは、以下の点を考慮すべきです。 ・ 手や腕は緩衝材として働くので、標的に手や腕を当てる場合の方が肩を当てる場合よりも威力減衰が起こる。 ・ 標的に手や肘を当てる方が、肩を当てるよりも接触面積が小さいので、標的に大きな圧力を及ぼし、これは威力として加算される。(刃物の威力が大きい理由) ・ 肩より肘、肘より手の方がヘッド・スピードが大きく、これも威力として加算される効果を生む。 (肩や腕の筋肉がした仕事も威力を生む) 空手では標的に当てない方の手で引き手動作をするが、ボクシングでは標的に当てない方の手をガードに使う。 引き手動作が威力向上をもたらすのは、引き手側の腕と手の質量移動も少しは役に立っているだろうけど、おそらく、引き手動作につられて意識が全身の筋肉の使い方を変える事が主な原因だろう、と私は想像する。 であれば、引き手動作ありの場合の全身の筋肉の使い方が引き手動作なしでも出来る様に練習する、というやり方が理想だと思う。 引き手動作につられなくても、引き手動作につられた場合と同じ信号を脳が運動神経に送る様に訓練すればよい、という事ではないか。 打ち技を、まず引き手動作付きで練習し、次に、引き手動作の代わりに引き手側の腕を脱力してダラリと下に垂らしたまま肩だけで引き手(引き肩?)動作を付けて練習し、最後に、その時に肩の筋肉にも力を入れないようにして練習する、というのではどうだろうか。 これは、蹴りでの手や腕の振り方についても言える事です。 蹴りでは、両手を腰に当てたまま蹴っても威力が落ちない様にするのが単技の完成度としては究極の目標だと思う。 自転車の手放し運転(両手をハンドルから離したままする運転)やパラリンピック、のニュアンスで私は考えています。 単技の私のデザイン例では、連動式短前正拳ストレート打ちでも連動式長前正拳ストレート打ちでも、敵に当てない方の手には引き手動作をさせます。 これは、連打の途中の半周期分を切り取った、というコンセプトだからです。 つまり、引き手動作は打点から起点まで戻る動作だ、という意味付けに一応成っています。
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最終更新2024年04月20日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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