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接触に対して準備された運動状態(歩行状態や走行状態)およびその運動状態に合った心構えを「構え」と呼ぶ事にします。
その特殊な場合としてであれば、特定の姿勢で静止したままに成る事も「構え」です。

従来は、例えば半身後屈立ちで前足側の手を手刀にして敵に向かって突き出し後足側の前腕を腹部に水平に配置する、といった姿勢が「構え」と呼ばれて来ました。
しかし私は、そういうのを「構え」とは言わない事にします。

従来の用語法で「構え」と呼ばれて来た姿勢は、その姿勢で自分が静止している所に敵が突っ込んで来てくれれば「構え」として機能しますが、自分から先制攻撃を仕掛ける場合には、まず構え、せっかく構えたのに、その後構えを解いて敵に向かって歩み寄り、それから接触する、という滑稽な使われ方をします。
それじゃあ構えは何のために有るのか、構えは挨拶なのか、という事に成ってしまいます。

BFS空手の寸止めルール試合で技を出す直前に軽い跳躍を繰り返すのは、こういった批判を免れます。
これは私の用語法での「構え」だと言えます。

私は、構えとしての運動状態としては、気態では気体の分子運動を、液態では液体の分子運動を手本だと考えています。
ブラウン運動の様なランダムな運動状態を構えとして使う事によって敵の攻撃が自分にクリーンヒットするのを防ぐと同時に、自分にとっても危ないが敵にとっても危ない不測の状況を積極的に作り出す事を考えます。
戦車で言うと、装甲を厚くして防御力を高めるのではなく動き回って敵弾の命中を防ぐタイプの考え方です。

液態では、上段への攻撃は頭が急に頭の大きさ分だけ移動するだけでクリーンヒットしなく成るし、実戦芦原カラテ3のp24, p25に書かれている様に手技と足技のリーチの差は靴のサイズ程度の長さでしかないから、構えとしての運動状態は、ほんの小刻みな運動を繰り返すのが正しいと思われます。


構え 気態用
液態用
固態用


最終編集2024年02月27日