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動物流空手 フルコン流派の空手も伝統派の空手も、これまでの空手はどれも、人間が人間でありながらにして戦う格闘術だと言える。 空手は2本足で立ったまま戦う、という事が、それを象徴している。 これに対して、もし私が自分の流派というものを構想するとすれば、動物流空手という物を考えたい。 動物流空手は、人間である事をかなぐり捨て、生物種としてのヒトの格闘技術として何が最適であるかを偏見なく柔軟な思考で突き止めるものです。 そんな事をしたところで、既存の格闘技術が如何に合理的であるかがますます明らかに成るだけかもしれない。 しかし、そうと決まったわけではない。 最大の発見というものは、何も無さそうな所から出て来るものである。 四つ足で走ろうとするとヒントが得られるのではないか。 試合での入場シーンのリングに上がるまでの部分での北岡悟という格闘家のショウ・マン・シップに富んだ表現が、猛獣っぽくて高く評価できる。 四つ足の動物にとって腹は弱点です。 その腹を敵に向けて立つ、という不自然な事をしているのが人間なのです。 動物流空手の観点から言うと、逃走以外では防御の基本は敵に背を向けて上体を前傾させる事です。 この姿勢では、アキレス腱と膝を守る事が出来ない点に注意する必要が有りますが、手による打撃技のほとんど全てはこの姿勢に対して無効です。 膝を屈すれば敵の足が自分の膝に届き難く成ります。 アキレス腱を踏んだり蹴ったりで壊すのは困難です。 この姿勢でも、尾てい骨を足や膝で強く蹴られると、かなり効きます。 尻の左右の筋肉を内側に絞りながら固めると、それを防げますが、その為には上体を起こす必要が有ります。 敵が密着していれば、この姿勢のまま敵の足を踏んで敵を尻で押す事が出来ます。 手刀や裏拳や鳥嘴拳(ちょうしけん)による金的打ちも出来ます。 鳥嘴拳を変形して、指を束ねずに使うのも効果的だろう。 しなければ殺されるぐらいに必要な場合には、後ろ蹴りで背後の敵の膝を脱臼させるのが有効です。 攻撃では、裸足なら足前底で、靴なら爪先で、前蹴りまたは回し蹴りで下腹を蹴る(ローブロー)を優先的に狙うのが良さそうだ。 顔面パンチも効果が大きいんだけど、顔面パンチは当てるのが難しい。 中国拳法の形意拳だったかは、動物の動きを外形レベルで真似るが、動物流空手は、動物の動きをもっと抽象的なレベルで真似たい。 静と動の切り替えのタイミングや、身体の使い方の本質など。 高岡英夫さんの著書に、背骨や肋骨の要素を独立に動かす、という意味らしい事が書かれているのは、そっち方面の話なのかもしれない。 意識を後頭部に置いて内なる野生動物を呼び覚ます心構えも、動物空手のコンセプトに良く合う。 空手の技は哺乳類的というより、むしろ昆虫的である。 仮面ライダーという子供向けのヒーロー・キャラクターが昆虫の格好をしていて空手技を使うのは、作者の慧眼と言える。
技術家庭科 空手を如何なるジャンルに属すると考えるかは、人によって違うと思う。 ある人にとっては体育実技、スポーツ。 別の人にとっては宗教。 私は随分前から空手を技術家庭科(+保健体育)に属すると考える様に成っている。 もし自分の道場が有れば壁には「Do It Yourself」と書かれた額をかける。 そう考える事によって精神的な態度が劣化し、弱く成ってもいけないのだけど、変な神秘化に伴うリキミが除去されるのではないか。 技術家庭科だと割り切れば、精神的な態度とは、的確な優先順序の設定と、それに従がう思い切りの良さに尽きるとも言えるのではないか。 技術家庭科、実用空手の観点から言えば、同じ目的を達する為には出来るだけ難度が低い技を使うのが正しい、と私は考えている。 難度最小化の原則。易度最大化の原則。 最小の動きで倒す、これは地味な空手を目指すという事です。 動物流空手である事と技術家庭科に属する事を合わせると、動物流実用空手という名称が良さそうだ。 |
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最終更新2024年05月15日 | ||||||||||||||
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