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高校物理で「仕事の原理」というものを習う。

例えば、テコや滑車のような原動機なしの機械を使えば、小さな力で重い物体を持ち上げる事が出来ますが、その代わり、重い物体を1cmだけ持ち上げるのに1cmよりずっと長く機械を押したり引いたりしなければいけません。
 (持ち上げられる物体の重さ)×(持ち上げられる物体の高さの増加)
= (機械を押す力の大きさ)×(機械を押す長さ)
この事を、高校物理で「仕事の原理」として習います。
また、自動車のエンジンのような熱機関を使えば、筋肉で仕事をする必要が無く成りますが、その代わり、燃料(に蓄えられてたエネルギー)を消費します。
だから、熱機関を使ってもエネルギーが儲かるわけではない。
これを「仕事の原理」とは言わないけれど、仕事の原理と合わせて、機械を使ってもエネルギーを得す(儲け)る事は出来ない、という風にまとめる事が出来ます。
これはエネルギー保存の法則に他なりません。
燃料が減り続ければいつかは燃料が枯渇するわけだから、この事は、永久機関は存在し(を作る事はでき)ない、というのと同じです。

仕事の原理の意味では永久機関を作る事は出来なくても、熱平衡状態にある物質をエネルギー消費なしに高温物質と低温物質に分離させる事が出来れば永久機関が作れるのになあ、という事も考えられましたが、結局は、そういう方法によっても永久機関は作れない事が今では知られています。
この他に、最初に言い出したのは多分私だろう考え方として、電子が原子核に際限なく落下し続ければ、そこから無限のエネルギー放射が有るはずだが、それを利用した永久機関も作れない、という意味が不確定性原理には有る。

エネルギー保存の法則、永久機関を作る事は出来ないという法則は、経験則であり、数学の定理みたいに証明される事では有りません。
物理学のもっと基礎的な法則から証明される、と考える事は出来ますが、物理学の基礎的な法則も究極的には経験則です。
さらに、エネルギー保存の法則は、物理学の個々の基礎法則よりも確からしいと信じられており、個々の基礎法則を見付け出す時に手掛かりとして使われます。

私が言いたいのは、どこをどう工夫しても永久機関を作る事は絶対に出来ないという証拠は無いけれど、永久機関を作ろうとする事は無駄な努力である、という教訓を、高校物理の仕事の原理から学ぶ事が出来る、という事です。
それにとどまらず、経済でも、どこをどう工夫しても・・・とか、正義論でも、どこをどう工夫しても・・・といった観点を高校物理の仕事の原理から私は得ています。
学校の勉強を何の役にも立たない、という人が多いけど、そういう人には、このような視点が欠けているのです。

敵に見られる傾向として、工夫次第で犯罪が犯罪で無く成るとか、工夫次第で善人も罪人に仕立て上げれるとか、金融工学でエネルギー保存の法則に逆らうみたいな形で価値を儲ける事が出来るとか、そういった考え方です。
そういう試みは、やってみる前から一律全部見込みが無いんだ、という視点が欠けているのです。
一見出来たように見えるのは、どこかに屁理屈が潜んでいて、それに気付かないからです。
必ずそうであるから、探せば必ず屁理屈が見付かるはずだ、こういう見当付けを、高校物理の仕事の原理から学ぶ事が出来るのです。

永久機関に例えると、おカネというツールの機能は、摩擦力を減らす事と弾力を持たせる事だけです。
この見切りを持ってしなければ、金融工学は容易に詐欺に陥るでしょう。


最終更新2023年06月03日