since 2003
イレコナビ サイトマップ
< 武道 >
< 理論 >
< デザイン例 >
< 水雷屋戦略 >

敵の攻撃をかわしてかわしてしのいでしのいで、絶好のチャンスが来たら渾身の力を込めて一撃で倒せる攻撃技を実行する。
絶好のチャンスが来るまでは絶対に撃たない、妥協なく待つ。
早く撃ち過ぎてはいけない。
ギリギリまで待つ。

「かわす」「しのぐ」という要素に加えて「忍び寄る」という要素も有効です。

絶好のチャンスとは、敵と自分の距離や向きや体勢が、ここで撃てば絶対に命中する、効果も絶大である、敵の全ての防御手段が今からではもう手遅れだ、という様な瞬間です。

巨大な軍艦を魚雷で撃沈する水雷艇という小型の船の豪胆な(肝がすわった)戦い方をヒントにして、考えました。
水雷艇では、絶好のチャンスを得る事は、射点(魚雷発射地点)に着く事です。
敵から見れば、こんなに近くにこちらの水雷艇が居る、まだ撃ってない様だ、という事が判明した時点で、もうだめだ、と成るわけです。

敵は素手だが自分は包丁を持っている場合、もし包丁の使用がひと刺しだけに限られていたとしても、勝てそうだ、勝てるだろうと思うはずだ。
自分が包丁で敵のヴァイタル・パートをひと刺しする前に、敵は自分を殴ったり蹴ったりするかもしれない。
しかし、包丁による牽制効果が無かったとしても、しっかり交わせば、それらは命中しないだろうし、命中しても包丁で刺す能力をこちらから奪うほどには効かないだろう。
だから敵のヴァイタル・パートを包丁で刺す事は、やれば出来そうだ。
敵を1発で倒せる空手技を持っていれば、包丁を持っていなくても、この事情は変わらないではないか。
包丁を持っていれば敵の攻撃は痛くないが包丁を持っていなければ痛い、なんて事は無いのだから。
この感覚が、このページで説明している水雷屋戦略のニュアンスです。
忍び寄るという要素は、こちらの狙いは密着する事だという事に敵が気付かない様に狙って動く事だと言えます。

この様なアプローチに適している(必要な)空手技は、ボクシングのクリンチ寸前みたいな状態で繰り出す極ショートレンジの強烈な急所打ちだと思われる。
手背刀や手刀や裏拳による金的打ちも適しているのではないかと思われるし、ミゾオチへの肘バックハンド打ちも適しているのではないか。
下腹への膝蹴りも適しているかもしれない。
広い視野と実績に基づいて使える技を選定しておく必要が有る。



最終更新2022年04月11日