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後ろ蹴りは、膝を伸ばす力(本質は尻の筋力かも)で、後方を、直線的に、カカトで、蹴る技です。 前方の相手に対して、まず相手に背を向けてから、後ろ蹴りで相手を蹴る、という使い方がされる事も多いが、後ろ回し蹴りとは異なる。 空手の蹴りの中では、最も恐れるべき蹴りだと思う。 おそらく、後ろ蹴りは打撃系格闘技の主砲だと見なされるべきだろう。 馬の後ろ足での蹴りの威力が、人を殺すレベルに達している事が、参考に成る。 1997年09月07日に開催されたK-1 GRAND PRIX '97 開幕戦のフランシスコ・フィリォ対バンダー・マーブ戦でのフィリォによる中段後ろ蹴りが、私には強く印象に残っている。 この蹴りでバンダー・マーブは一撃KOされたが、その様子が、後ろ蹴りの威力の大きさを、良く表している。 その後、フィリォがこの技で誰かをKOするのを見た事が無いが、その理由は、次の如くだと推測される。 (1)後ろ蹴りは、それを知らない相手に対しては、虚を突く有効な攻撃だが、それを知って警戒している相手に対しては、なかなか通用しない。 (2)K-1の興行主か、それに圧力を掛けた者が、この技を陰伏ルールとして禁止した。 (2)については、K-1では何故、上段、中段、下段いずれも回し蹴りばかりが用いられ、前蹴りや足刀蹴りがほとんど見られなかったのか、という疑問を持っています。 前蹴りは、距離を取る、という用いられ方ばかりでした。 ある試合で、解説者席から、引退後の魔裟斗選手が、空手の前蹴りは(自分達の前蹴りと違って)効かす前蹴りだ、とコメントしていました。 その通りなのですが、何故その効かす前蹴りがほとんど見られなかったのか、という疑問です。 1993年頃、私は、千葉県のJR新検見川駅の直ぐ近く(北)の長谷川荘という下宿の2階の西南端の部屋(Google地図での位置≒35.653182,140.07114)に住んでいた。 その時に、隣の部屋にYという不審人物が引っ越して来た。 共用台所で、私が流し台に向かっていた際に、Yが包丁を持って私の背後に立っていた。 Yは勝ったつもりで居る様だったが、私はYが動けば(動かなくても蹴ってよい状況だが)後ろ蹴りをするつもりだった。 ただし、後ろにYが来ていた事は確かだったが、私は、動じない態度を衒って、後ろを全く振り返って見なかったので、そういう状況だったかどうかは、確かではない。 Yは、私が気付いていない様なので刺そうと思えば何時でも刺せる、という風に自惚れていた事だろう。 その時の私の体の前には流し台が有り、後ろ蹴りをするには上体を前に倒す必要があるので、そのままでは後ろ蹴りが出来ない(出来なくはないがやり難い)状況でした。 後ろ蹴りには、こういう欠点があります。 その時の私は、この問題に対する答を出せない状態で待機していました。 しかし、上体を前に倒す必要がある事は、裏を返せば、背後から敵が自分の上半身を攻撃するのに合わせて用いれば、自分の上半身を敵の攻撃から退避させる意味を持ち、そういう状況では極めて合理的です。 後方の敵から見ると、攻撃目標が消え発射台だけが残っている、というヤバい状況に成ります。 後ろ蹴りのこの様な用例を私は、漫画「空手バカ一代」で初めて見ました。 主人公が、背後から拳銃か刃物で襲い掛かる敵を、後ろ蹴りで撃退するシーンです。 この際に主人公が用いた技は、後ろ蹴りではなく、後ろ蹴り上げだったかもしれません。 後ろ蹴り上げの場合は、膝を伸ばす力で蹴るのではなく、蹴り脚の膝を伸ばしたままで、蹴り足を後方に跳ね上げます。 水飲み鳥の様な感じです。 背後の敵が武器を持っている場合には、後ろ蹴りで直接ダメージを与えるよりは、この技で敵の手から武器を弾き飛ばす方が安全だと思う。 膝関節の可動範囲からして、前蹴りでは、蹴り足を敵に下から手で掴まれると、逃れるのが困難だが、後ろ蹴りの場合、蹴り足を敵に下から手で掴まれても、容易に逃れる事が出来るのではないか。 後ろ蹴りでは、本能のせいで、標的に土踏まずをぶつけてしまう向きに狙いが狂う傾向が有るようだ。 この事は、立ち姿勢でスネが地面に垂直ではなくやや前に傾く事(膝の真下はカカトではなく土踏まず)と原因が同じだろう。 台上から飛び降りてこの点の上に着地しろ、と言われたら、その点の上にカカトではなく土踏まずが来る様に着地してしまう傾向が人間には有るのだろう。 この傾向を練習で修正して行く必要が有る。 標的にはカカト底を当てなければいけない。 土踏まずが標的に当たる場合、威力が出ないだけでなく、全力で蹴ると足首の関節を傷める。 練習では、感覚が書き換えられるまでは、標的の位置よりも少し足爪先の方に寄った空中を狙って蹴ると丁度カカトが標的に当たる。 練習を始めたばかりの頃わたしは、図中に灰色で記入されている仮想標的を蹴るつもりで蹴ると標的を正しく蹴る事が出来た。 慣れて来ると、それを無意識にやるように成ったせいか、それとも、感覚が上書きされたせいか、標的を蹴るつもりで蹴ってもカカトが標的に当たる様に成った。 中段長後ろ蹴りで50kgのサンドバッグを蹴った時の体感は、野球の剛速球がキャッチャー・ミットに捕球された時みたいだ、と私は感じています。 50kgのサンドバッグが野球のキャッチャー・ミットほどに感じられる、という事です。 他の蹴り技で、ここまで痛快な蹴り応えを体感できる蹴りは無い。 重さだけなら、膝蹴りも同じぐらい重いけれど、後ろ蹴りの方が膝蹴りよりもヘッド・スピードがずっと大きい。 膝蹴りのインパクト・ゾーンは狭い(ほとんど点な)ので、標的の位置が少しでも違うと膝蹴りはヒットしませんが、後ろ蹴りのインパクト・ゾーンはもう少し広い(長い)ので、標的の位置が思っていたのと少しぐらい違っても蹴りの詳細を修正してヒットさせる事が出来ます。 標的にスネ膝を当てる後ろ蹴りでは、太腿背面の筋肉が攣(つ)り易い。 標的にスネ膝を当てる後ろ蹴りではスネを横に倒し、足膝股の三角形を地面に垂直な平面内から外す。
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最終更新2024年11月03日 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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