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2022年02月13日(日曜日)
先月までの記事への補足3

31日@2022年01月@日記で女性差別の話を始めたので、ここで女性差別の話を書き足します。

近年では、差別ではなくて差別発言だけでも職を失う世相に成ってしまった。
しかし、丁度そういう傾向が強まるのと歩調を合わせて、テレビで見る女性タレントの芸名が姓なし名のみの場合が増えています。
その最たる例が「みちょぱ」であり、人気ドラマの主役を勤める美人女優の名前にまで「波瑠」といった姓なし名のみの物が現れました。
アダルト女優に至っては芸名が、姓なし名のみであるだけでなく、平仮名やカタカナな物が激増しています。
これは、芸名においては女性の地位が下がって来ている、という事だ、と私は観測します。
どうしてかと言うと、それは江戸時代の「おみよ」とか「おはる」とかいう命名傾向に逆戻りしている、という事だからです。
江戸時代は武士だけが名字帯刀を許されていたが明治時代に成って四民平等が国是とされる様に成ると誰でも名字を持つ様に成った事、から分かる様に、女性タレントの芸名から名字を除去するというのは、女性をディスっているとしか言い様が有りません。
昭和の女優の芸名を見てごらんなさいよ、姓名がキッチリと漢字で四文字か五文字つけられていますよ。
この様に、一方では女性差別発言の取締りをますます強めながら、一方では芸名の語感の作用を使って女性の社会的地位を低下させようとする動きが見られるわけです。
「みちょぱ」に至っては、人間扱いされてない、という語感です。

この様な語感を使った工作としては、他に、心拍音を表す擬態語が「ドキドキ」から「バクバク」に変更された事も挙げられます。
その分だけ例えば殺人の罪の重さを軽いと感じる人が増えるのではないだろうか。
不快がどうのと言うなら、こういうのが聞くたびに不快なんだよ。
誰がやってるんだ。

芸名というのは、まだ言葉の問題ですが、私は、言葉への制限が厳しく成るという事は行ないへの制限が緩く成る事だと考えます。
ペンは剣より強い、という諺が示す通り、言葉は行ないを取り締まる道具だからです。
強姦という言葉が使われなく成って強姦を暴行と言う様に成れば、それだけ強姦が出来易く成るのです。
つまり、私が言いたいのは、女性差別発言を昔よりも厳しく取り締まって、それを見た人に、現在の社会は非常に潔癖だ、と思わせるやり方は、もっと深刻な女性差別から人々の目をそらす大変な偽善だ、という事です。

現在コロナウィルスのせいで若い女性の自殺者が多い、と聞きます。
これは差別発言どころじゃない大問題です。

生活保護の申請に行った人が「あなたはまだ働けそうなので生活保護は出せません」と言われるケースが多いと聞きます。
女性の場合、「まだ働けそう」って「売春なら出来ますよね」って事じゃ無いでしょうねえ。
したくなくても売春せざるを得ない、というのは、健康で文化的な最低限度を下回る生活であるはずです。
こういう事こそが人権の問題なのに、それを言わずに女性差別発言を人権侵害だと言って目くじらを立てるのは、偽善なんですよ。