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2022年01月17日(月曜日)
朝まで生テレビ2022年01月01日放送分を見た感想12

昨日の記事で必要性を指摘した「経済というシステムの危険さを的確に表現する漫画的な比喩」を、ひとつ試作してみました。

経済の力学模型20220117A型
 
この模型では、中央に大きな円筒形の剛体が慣性回転しており、各プレイヤーは小型の電気モーター兼発電機1個で代表されます。
電気モーターで大円筒に与える単位時間当たりのエネルギー(仕事率)の合計が、発電機で大円筒から受け取る単位時間当たりのエネルギー(発電電力に等しいとしておく)の合計に等しい場合には、大円筒の回転速度は一定であり、誰も失業しない。
しかし、発電機で大円筒から受け取る単位時間当たりのエネルギーの合計が電気モーターで大円筒に与える単位時間当たりのエネルギーの合計より小さい状況が続くと、大円筒の回転速度がどんどん上がって行く。
これが供給過剰、需要不足です。
大円筒の回転速度が速く成り過ぎると、自分のローターの回転速度が大円筒の回転速度に追いつかず、電気モーターで大円筒にエネルギーを与える事が出来ない人が出て来る。
これが失業である。
そういう人も、発電機で大円筒からエネルギーを受け取る事が力学的には可能なのだが、大円筒に与えた分だけしかエネルギーを受け取る権利が無いので、ルール的に受け取る事が出来ない。
これが、失業して食えない状況です。
まあ、まだ不出来な所が有るかもしれないけど、「経済というシステムの危険さを的確に表現する漫画的な比喩を作れ」とは、こういう模型を考案しろ、という事です。

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供給が足りないから供給を受ける事が出来ないという事なら分かるが、需要が足りなければ失業して供給を受ける事が出来ないなんて変じゃないか、供給を受ける事が出来ないのが問題だというのも需要超過じゃないか、というのが長い間経済についての私の素朴な疑問でした。
この問題の本質を考えてみます。
衣食住だけなら一部の人々だけで全員分を供給できる。
だから、全員が別々に衣食住を自給自足するのは、もったいない。
一部の人々だけに全員分の衣食住を供給してもらおう。
しかし、そう成ると、タダでというわけには行かない。
衣食住を供給する人には供給した分だけの見返りを与えなければいけない。
見返りを与えるとは売るという事であり、それを買わない自由も有る。
ここに来て、見返りが売れなければ衣食住の供給を受ける事が出来ない、という問題が発生する。
こんなところだろうか。

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経済の力学模型20220117A型でも、正定値通貨制度ではなく所持金残高が負(マイナス)に成り得る通貨制度を使うか、正定値通貨制度でも借金をすれば、失業した人が大円筒からエネルギーを受け取る事が出来て、それをしばらく続ければ、大円筒の回転速度を元に戻せるのではないか。
長期的に見ればどの人も大円筒に与えたエネルギーと大円筒から受け取ったエネルギーが等しい、という風に成っていれば、大円筒の回転速度の長時間平均は一定に成る。
しかし、衣食住とそれ以外を区別して考えると、失業した人が借金して買うのは衣食住であり、失業前に売っていたのは衣食住以外だから、失業した人が借金して衣食住を買う事によって失業前に売っていた物事の相場が変化する事は無い。
したがって、借金では失業問題は解決しない。
ザックリこう考えたんだけど、当たってるかなあ。