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2019年04月06日(土曜日)
次世代の世界一の天才へ(17)

(6b2) 学問の森は世界一の天才でも道に迷うジャングルだ。

先述した様に、私も自分を、厳密な意味での生物学的属性で世界一の天才だ、と言う自信は有りません。
自分より才能が優れた人に同じ的を狙われると負けてしまいます。
しかし、これは、勝負は夢の大きさで決まる、というのと同じ事ですが、業績で世界一に成った人が狙った的を狙った人は他に居なかった、だからその人は優勝できた、というのがこれまでの歴史だと思います。
つまり、勝負はどの的を狙うかの勝負だ、という面が強いわけです。

そして、学問の森は世界一の天才でも道に迷うジャングルなので、厳密に生物学的に世界一の天才でも、この的を狙えば世界一に成れる、という的を見付け出す事が出来ない場合が多い。
だから、そうでない人に、業績で世界一に成るチャンスが有るわけです。

それでも、そういう的を見付け出す能力を獲得する才能で評価すれば、厳密に生物学的に世界一の天才が勝つ、と言えるかもしれず、そういう意味でなら、それは私かも、なんて思ってしまいますが。
あなたも自分を、そういう目で見て下さい。

つまり、生涯業績で世界一に成る原因と成る才能は、能力と言うよりもむしろ好み(何に興味を示し何に興味を示さないか)ではないか、と思います。

やりたい事のレベルが高い人が性能の低いパソコンを使う(IQの低い脳で考える)のと、やりたい事のレベルが低い人が高性能パソコンを使う(IQの高い脳で考える)のと、どっちが優れた結果を生みますか、という風に考えると、この事態を理解できます。
やりたい事のレベルが高い人が性能の低いパソコンを使う方が、時間は掛かっても、優れた結果を生むわけです。

そういった自然に存在する前提条件に加えて、特定の人にだけ道案内をして、それ以外の人には道を教えない、それでいて、はい、どうぞ自由に学問して下さい、私は何も邪魔してませんからね、という態度が存在します。
先述した様に過去の蓄積が膨大な量に達してしまっている現代では世界一の天才と言えども道案内なしでは的を見付ける事が出来ません。
どんな天才でも青木ヶ原樹海に入ったら方向と位置が分からなく成って出られなくなって死ぬのと同じです。
だから道案内をしなければ公開情報へのアクセスを完全に自由にしても無理無理、と高をくくって世界一の天才を競争から締め出す事には高い実効性が有るわけです。

私は道案内に自ら背を向けたのですが、そうやって学問の森に直面していた時期には鬱病に成って過労死しそうだ、と思いました。
道案内に従がえば、勉強に必要なテンション×時間が桁違いに減ります。

世界一の天才は、この問題に意識的に対処する必要が有ります。
そういう対処としては具体的には、以下の方法が考えられます。

・ 小学校から大学院博士課程まで各学年で教科書とされているのはどの本や論文かを調べ上げてコース別にリストアップする。(あなたが世界一の天才なら学校なんか行かなくてもリストに書かれている文献を読むだけで卒業レベルに達するでしょう)

・ 各科目について私の物理学正典の完成版(補足説明欄記入完了版)に相当する教科書が有れば、それで学習する。(そういう教科書は道案内機能も兼ね備えている)