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確かに、何か発言したり行動を起したりする時に、それが思い付きに基づくからいけない、という場合はあるだろう。
しかし、そういう批判の妥当性の範囲を超えて、思い付きという語が濫用されている気がする。
それと引き換えに、昔はよく耳にしたが最近は滅多に聞かれなくなった言葉がある。
「ひらめき」がそれだ。
思い付きが否定的なニュアンスを持っているのとは逆に、ひらめきは肯定的なニュアンスを持っている。
これは陰謀なのではないか。
思い付きという語の濫用とは、ひらめきの事実のもみ消しや歪曲や矮小化だ。
事実のもみ消しのために言葉を歪める事が、思い付きとひらめきの件に限った話ではなく、体系的・組織的かつ陰に行なわれている可能性がある。
言葉狩りという現象の噂を時々耳にするが、これとつながっていそうだ。
私が今月21日の記事で敢えて「思い付いた」という表現を使ったのは、以上の事を意識して、慣用的に思い付きという言葉を否定的なニュアンスで用いる傾向の増加に抵抗する意味を込めての事だ。
イレコ・ナビは実に良い思い付きだった。
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